毎年クリスマスの夜に、この街の人々はたくさんのキャンドルの真ん中に立つ。
大人も子どもも、みな、そうするのだ。
そして、キャンドルの灯がどのように揺れるかをみる。
大きく揺れる者は、右側の部屋に進む。
小さく揺れる者は、左側の部屋に進む。
まれに、全く揺れない者もいる。
その者は、教会に残り、街のために祈りを捧げる者となる。
キャンドルの揺れは、心のあらわれだと、昔から言い伝えられており、あまりに揺れが酷い者は、異端者とみなされ、すぐに処罰されてしまう。
クリスマスがこの街の人々にとって、どれだけ辛いものか。それぞれの部屋に別れたあとは、血のつながりは関係なく、家族の組み合わせをされて、新たにまた1年を過ごすことになる。
あまりにも理解しがたい風習なのだが、ずっとそうやって過ごしてきた街の人々にとっては、当たり前のことであり、街で生きていくためには、受け入れるしかないものなのである。
今夜はクリスマス。
街の教会では、今、たくさんのキャンドルに灯が灯されはじめている。
12/24/2025, 8:06:00 AM