突然の急ブレーキで乗客のほとんどがぐにゃりと歪んだ。あちらこちらからスイマセン、スイマセンとぎゅうぎゅう詰めの中でも会釈をする。
しかし異常な急ブレーキに嫌な予感がする。
地下鉄老若線は西の老人街と東の若輩東都(じゃくはいとうと)を結ぶ唯一の交通手段で利用者の多くはどちらの都市でもいわゆる身分の低いものたち、マイナーと呼ばれているものたちだ。
車掌がマイクのスイッチを入れた音がした。小さな子どもの声がスピーカーから聞こえてくる。
「とつぜんの、きゅうぶれーき、ごめんなさい」
「ただいままえをはしる、でんしゃが、とまりました」
「げんいんを、しらべています、ごめいわくごめんなさい」
【書いてる途中】
差別されることに疑問を持つほどの感性もなく、自分たちの従事する主人の元へ今日も運ばれてい
10/22/2025, 9:54:18 PM