木枯らしがひどく身にしみる、疲れた体を引きずってさっさと家路につく。寒いと感じる感覚をなんとなく味わいながら道をゆく。今日は少しだけ気分がマシだと感じながらその理由がこれと行って浮かばない。意味もなく落ち込むよりはマシだろうと思いながらも、いまいち自分の感情が腑に落ちない。風が冷たく肌をなでていく唇が乾燥しているのを感じる。ガサガサと音を立てて木の葉が道路を這うのを横目にしながら風から逃げるように駅に入る。ぼんやりと駅のホームで待つ間なんとなくのいい気分を楽しんでみる、段々と落ち着いてきたのかどこかへと去ってゆくのを感じて残念に思う。一時の楽しみの余韻を感じながら滑り込んで来た電車に乗り込んだ。
1/17/2024, 2:22:07 PM