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「tiny love」

 珍しく遅めに起きた朝。リビングへ行くと、彼は既に仕事に行ってしまっていた。しんとした部屋に少し寂しさを感じながら見回すと、テーブルにラップをかけたお皿とメッセージがあった。
 『おはよう。仕事に行ってきます。朝ごはん、ちょっとしっぱいしちゃったけど良かったら温めて食べてね。』
 お皿には端の焦げた卵焼きと少しアンバランスなタコさんウィンナー、そしてサラダがのっていた。
 準備で忙しいながらも一生懸命作っている彼の姿を頭に浮かべながら温めたご飯を口に運ぶ。

 私が作るのとは違う甘めの卵焼きは新鮮で焦げの苦味がきいている。

 きっとこれが小さな愛なのだろうと噛み締めながら、彼の朝ごはんを平らげた。

10/30/2025, 5:48:40 AM