#52【ひとりきり】
※微同性愛要素を含みます
外は雨。俺は一人、アパートの一室で偏頭痛に悩まされながらも、大学のレポートを書く。
ピーンポーン、とインターホンが鳴り、俺はドアを開けた。
「よ。」
そこには高校時代の親友が突っ立っていて。今でもそこそこ会うのであまり驚きはなかった。
「ん、入る?」
「入る。」
どうやら親友は失恋したショックで俺のところまで来たようだった。それから俺たちはたくさん話したり、飯を食ったりして楽しい時間を過ごした。
「それじゃ。」
「ん、また。」
親友が帰ってからの一人きりの静寂は、俺にとってかなりのダメージだ。静寂は乗り越えられても、散々騒いだ後の片付けがこれまた心にくる。
なんでそこまで落ち込むんだよって?
それは、あいつが俺の好きな奴だから。
9/12/2025, 6:17:00 AM