糸
1本の糸を両手で引っ張ってみてもちぎれない。
ちぎれたとして、先端は綺麗とはいえない。
綺麗に切るには鋭利なものが必要だ。
それも「意図的」に「切る」という行為をしなければ綺麗に真っ二つに断つことはほぼ不可能だ。
自然に切れる場合、だんだんとぼさぼさになり、知らない間に切れていることが多い。
貴方も同じだった。
何かが貴方の心を揺れ動かした訳ではなさそうだ。
気づけばこうなっていた、としか言いようがない。
日に日に遅くなる返信。愛情表現もなくなった。
最終的に恋人という肩書きをこなすかのような関係だった。
私たちを繋いでいた糸はほつれ、ぼさぼさになり、完全に切れるのも時間の問題だった。
この部分が切れてしまったら私達は本当に離れ離れになる。
肩書きでいいから貴方と恋人でいたかった。
でも、それは貴方にとって苦になる。
そんなことはしたくなかった。
私は貴方とかろうじて繋がっていた糸を自ら切った。
心には後悔、悲哀、孤独、不安、絶望が残った。
自ら課すには少し重すぎたかもしれない。
でも、私は貴方を不幸にさせるわけにはいかない。
それに、、、
大丈夫。
糸が繋ぐのは恋人だけじゃない。
どこかしらで貴方と私は繋がっている。
6/18/2025, 5:22:03 PM