《 理想のあなた 》
────朝。
寝起きの目には少々眩しすぎる陽の光が窓から差し込み、ぼくの顔を照らす。
ぼんやり暖かいそれが意識を覚醒させるものだから、んん。と唸って瞼を開いた。
ぬくいベッドで数秒ぼうっとして、そのうち体を起こした。冷たい床に足を付けば 向かう先は洗面所。
顔を洗う。朝にする至って平凡なこと。ぱしゃぱしゃと水を顔に当てて、目線をあげればふと鏡が視界に映る。
好きになれない、自分の顔。ぼくはぼく自身を愛せない。見たくなくてふいと視線を逸らす。
それとほぼ同時に。肩から重みが乗った。後ろから凭れ掛かられていた。
『 なあにしてんの 』
「 …いや、顔洗ってた 」
『 ふうん 』
眠たげな声で話し掛けて来た彼は、ぼくの親友であり愛する交際相手。
ぼくとは違い、理想を全て持っている…。
『 おれは好きだよ。お前のこと 』
さっきの、鏡から目を逸らしたの。見られていただろうか
突拍子も無く言われた言葉に狼狽える。
「 ぇ、急にどうしたの 」
『 んーん。言いたかっただけ。 』
なんだそれ。とつい吹き出す。毎日毎日 律儀にも伝えてくれる。
…今日も、ぼくの理想はぼくを愛してくれた。
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初めての使用でよく分からない>< 一言の方が良かっただろうか
ちょうどお題に合う書き溜めを持ってたのでコピペしました
#1
5/20/2026, 1:38:02 PM