あのーほらそこらへんの石

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疲れた。すごく疲れた。

手探りで鍵を取り出して差し込む。
部屋の中は暗い。いつも通りの。
時刻はまだ午後22:37。
スーツを適当に脱ぎ捨てる。靴下も一緒に脱いで洗濯籠に押し込んだ。
あーあ。もう洗わなきゃじゃん。この前洗濯したばっかなのに。ふと鏡に映った自分と目が合う。あんた、隈やばくない?それよか髪ぼさぼさ過ぎない?
「はあぁ…」
溜息を吐くと幸せが逃げるというが、ここ最近は幸せが来た覚えもないので遠慮なく溜息を吐く。

一人暮らし用の冷蔵庫を開けて、チューハイを一本取り出す。皮膚から伝わる冷えた感触が少し落ち着く。
光源は窓から差し込む、薄暗い月明かりで十分だ。電気をつけるのももう面倒くさい。

まさにアニメならグビッという音が鳴るであろう。それほど一気にアルコールを体内に注ぎ込んだ。
脳が錯覚を起こしているだろう。今私はとてもハッピーな気分だと。
明日も仕事か…あれ、明日たしか時間変更あったよね、何時からだっけ。
あ、明日めっちゃ早いなぁ…。どうしよ、もう寝ようかな。それともお風呂入ろうかな…。無理だ。今すぐ寝て、明日早く起きよう。それでお風呂入ろう。

え。推してるバンドがグッズ発売してる。うわー。でも今月の給料じゃな…なんか貯めておきたいんだよな。

もういいや、今日は寝よう。

あでも歯磨きはしなきゃ。やば、明日飲み会あるじゃん…。まじで無理なんだけど…

大学の友達とリモートで話そうかな。最近話してないんだよね。……うーん。やっぱいいかも。忙しいって言ってたし、最近会社の上司といい感じらしいし。

付け入る隙はないって感じっすかねぇ……。ホントお似合いな事だよ全く。

夜風が湿ってる。頭が冷やされた様な気がする。ノリで買った観葉植物、何気に生きてるんだよね。
あんた意地汚いな。最近世話してあげられてないのに、頑張ってる。

月明かり、照らしてくれるのが私だけだったらいい。
せめてあんた位は私に振り向いててよね。

〔ひとりきり〕

9/11/2025, 11:31:44 AM