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駅のホームから車体を眺めていると、その窓枠の内側からガラス面へ張り付いていた小さな子と目が合った。
まだ警戒心よりも好奇心が勝っている幼子の、あどけなく笑う様子に、なぜか私も自然と反応を返してしまった。

その後こちらの様子に気づいた親も、私の手の 動きを見て「ぺこり」と会釈をしてくれている。
しばらくすると発車時刻になったのか、その車窓は線路の上を滑り出し、目の前から去っていった。

ニコニコと笑顔で手を振って景色の中に溶けていったあの親子にも、なんであれ、なにかしら良いことがあるといいなと願ってみる。
我ながらお節介な思考だろうけど、今日はすこぶる気分が良かったのだ。

【列車に乗って】

2/29/2024, 2:30:37 PM