『そっと伝えたい』
優しくノックしてお風呂空いたよ〜とドア越しに伝える。
...返事がない。
もしかしてと思いそっとドアを開ける。
部屋の中の光景は予想通り。
パソコンをつけっぱなしにして机に突っ伏して寝ていた。
「また〜...ねえ〜お風呂空いたよ〜?」
体を揺すっても起きそうにない。
この人はまた疲れ果てて寝落ちしたっぽい。
お仕事頑張ってるのはわかってるけど...
でもそんな頑張り屋さんがこの人のいい所。
ブランケットを持ってきて肩にかける。
「頑張りすぎて無理しないでね。お疲れ様。」
優しく語り掛けて頭を撫でる。大きい犬みたい。
静かにドアを閉めてリビングに戻った。
...ドアの閉まった音聞いて数秒待ってから体を起こす。
寝落ちしてしまったところを
彼女に優しくしてもらったようだ。
撫でられた頭を自分の手で抑える。
あんなふうに自然とイケメンなことできる人が彼女に
なってくれた俺は幸せなんだろうと同時に
あまり心配かけないように気をつけないとと思った。
あと数分したらリビングに降りてお礼を言いに行こう。
今は...口角が上がってるからきっとバレる。
語り部シルヴァ
2/13/2025, 10:53:07 AM