過眠症の中で生きる

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行かないで

夢を見た。
そこは暖かな日差しが入ってくる、小さな部屋
端には本棚があって、沢山の漫画が並べられている
部屋を見渡すと、少しだけ長い黒髪の少年が寝ている。
どうやら部屋の主はこの男の子みたいだ
白いTシャツに黒のズボン
長いまつ毛に泣きぼくろ
よく見るととても綺麗な顔立ちをしている
いわゆる美少年ってやつだ。

とても落ち着く部屋だ
何回も何回も来ているような安心感がある
本棚に並べられた漫画を手に取る
パラパラとめくってみる。
どうやらバトル物のようだ
少年が起きるまで見る事にしよう。

部屋には、2段ベッドがある。
だが1人用だ。
なんと言うか、上に寝る所があって、下は勉強机がしまえる。みたいな
4月になると良くニ〇リのCMでやっているような気がする。

少し経つと、少年が起きた。
『久しぶり。』
あ、久しぶり
咄嗟に返す。
とても落ち着いている声だった。
だけど思い出せない、何故だろう他の事は思い出せるのに。
少年の髪の毛が、光に当てられてキラキラと光る
その後は、確か他愛のない話をした。
まるで毎日話している友達みたいだった。
とても優しい少年。
だけど少し不気味なんだ。
どこか、生きてないみたいな感じがある。
少しだけの違和感は、その時には微塵も気にはならなかった。

アラームがどこか遠くから聞こえてくる
まだ話していたいのに
『行かないで』
そこで夢は終わった
夢が覚めるとそこは私の部屋
時計に目をやると、もう昼だ。
それから8ヶ月。
夢を見る事はない

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ちなみにこれは私の実話です。
まじで美少年でした。
思うと、小さい頃にも同じ夢を何度か見ています。
夢が覚めた後に全て思い出すので、見ている途中には気づけません。
いつも不安な時や、凄く嫌な事があったら出てきてくれるので良い奴だなと思っています。
個人的にはまた見たいです。

10/25/2023, 8:52:17 AM