くらげ

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数日前から狙っていた

ちょっといいお値段の「飾れるひな菓子」

当日だけど残念ながら定価だった


いいやと買い、カバンに詰め込み

そのあと紙カップ自販機の

ホットココアのボタンを押す

完了の音を聞くか聞かないかのタイミングで

カップを取り出した



今日はひなまつり



皆既月食



湯氣の立つココアを

こぼさないように早歩きしながら

スーパーの屋上駐車場へ向かう



本当は家で軽く見るつもりだったのに

いつもと違う欠け方の月がおもしろくて

いてもたってもいられず

家を飛び出してしまった



車に戻り ひとり暖を取りながら

雲間にちらりと見え隠れする月を眺める



太陽と地球と月が一直線に並ぶ瞬間

地球の影が見える日



どんどん欠けていく細くなった姿を見て

最後の月と思った


「生まれ変わる」と感じた



そのあと現れた赤胴色の月は

とてもまるまるしていて

ほんとうにそこに

確かに「ある」と感じた



しばらくしたらまた輝きだし

満ちていく月を見ながら

私も生まれ変わったと思った



あの時 自分を守ってあげれたから




欠けていく月が浮かぶ町を見ていた時

人はどうやったって

スピリチュアリティの中なんだって感じた


そして


満ちていく月に

わたしも本当の姿で生きると誓った



本当の姿とは

スピリチュアリティな姿



怪しくたって

気持ち悪くたって

怖くたって

人や あたまの自分がそう思ったって



もう 生きる


生きるんだ




紙カップが空になり

月がまんまるに輝いたのを見届けて

駐車場をあとにした









ひなまつり 2026.3.3

3/3/2026, 1:41:00 PM