目覚めて目に入るのは真っ白な天井。何もかも吸い込んでしまいそうな、汚れなんて一切ないような、ただ、ただ、真っ白な天井。僕はそんな天井と睨めっこして毎日過ごしている。視覚はほぼ機能していない。僕は視覚を失った代わりに聴覚が発達したらしい。声で君の表情が分かる。仕草で君の感情が分かる。空気の振動。ただそれだけ。だけど僕にとってはそれが全てだ。誰がここにくるかだって、足音でわかる。ほら、君がそのドアを開けるまで、3.2.1
8/2/2023, 11:27:15 AM