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「あ、今日もあいつなんだぁ!よかったね♡明後日もその次もあるんでしょ??理科教えてもらうんだっけ?」
「シー!声でかいって…きまずいって」

模試の結果を君にみせて、何点でしょう!ってクイズにして聞いてみた。見事に赤点ギリギリ。
2人して苦笑いと笑いが重なった笑い声を出した。
「しょうがないじゃん、わかんないんだもん…」
「あなたねぇ、」
「あ、ここ見るとこ間違えた。」
「ねぇ、お姉さん…笑笑勘弁してよー」と肩に手の甲のポンっと当ててきながら言った君。
すると、君のスマホが通知で開かれた。
ロック画面にはインスタのエフェクトがついた彼女の写真。彼女がいて続いていることはしっていたけど、見てしまった私が苦しくなるだけなのに見てしまう。怖かった。見て見ぬふりをして自分の気持ちを抑え込んだ。
友達と帰っているとき。
「また金・土曜日あいつと会うんでしょぉ〜」
「んーまぁね」
「そうだよね。まだ2回も!あるもんねぇ」
そんなことを話していると、すぐ斜めの横断歩道に君が自転車を引いて来た。
いつもなら爆速で帰るのに珍しい、と思いながら声をかけようとしたら、さっきのロック画面を思い出して、声が上手く出なかった。
君は、人との距離感を大事にして、その分気分屋だから、勝手に君の周りにある枠に入りたくはなかった。
「声かけないの?」
「うん。いいや」
君は、私たちのこと気づいていたのかな

1/8/2025, 1:06:38 PM