鉄道ミステリーといえば、ポワロの「オリエント急行殺人事件」が思い浮かぶ。
もう十年も前だけど、夕方NHKでデヴィッド・スーシェ主演のテレビシリーズを放送していた。
小太りで偏屈で自信過剰の変わり者、なのにふしぎな愛嬌のあるベルギー人探偵に、今は亡き熊倉一雄さんの吹き替えがぴったりはまっていた。
以下あらすじ。
吹雪のなか立ち往生した豪華列車の客室で男が殺される。遺体には利き手の異なる十二の刺し傷。乗員乗客全員の完璧なアリバイ。ポワロは灰色の脳細胞をフル稼働させこの謎に挑む……
点と点だった乗客同士の意外なつながりが見え始めてからの怒濤の真相解明への流れは、何度見てもため息が出る。
そして残忍な殺人事件とは対象的に、人生で一度は乗ってみたくなるほど優美なオリエント急行の列車。ポワロにとっては苦い事件となっただろうけど、大好きな作品だ。
(列車に乗って)
3/1/2024, 10:03:51 AM