「夜空を駆ける」
僕は、夜空を駆ける。
僕は、君を探して走っていた。
僕は、君の名前を呼びながら、辺りを見渡す。
「いない。どこにいった」
連絡をしたいが、スマホの充電が切れてしまった。
僕は、途方に暮れて、立ち尽くしていた。
その時、君の声が聞こえた気がした。
声のした方向へ僕は、走る。
「いた!良かった。君を探していたんだよ」
何かを見ている君がいた。
「ごめん。心配かけて。貴方が好きな花を見つけて、見ていたら、夜になっていたよ」
君は、花を見ていた。
僕が好きな花を君に写真を見せ、話した事があって、その時に、また見たいと言った事を僕は、思い出した。
「ああ。そういう事か」
僕の好きな花は、夜にしか咲かない希少な花だ。
僕は、周りを見た。
そこには、辺り一面、僕の好きな花だらけだった。
「すごく綺麗だ」
僕は、呟く。
「うん!貴方と見れて、良かった」
君は、嬉しそうに言った。
「探してくれてありがとう!」
「いえいえ。私、君が好きな花を実際に見たかったから」
「見て!月も綺麗だよ」
君は、いつの間にか、月を見ていた。
「本当だな。月明かりに照らされて、僕の好きな花が更に綺麗に見えるよ」
僕は、月と花を交互に見ながら言った。
「そうだね」
君は、頷きながら言った。
「そろそろ、帰ろうか」
僕は、言った。
「うん!」
僕は、君と見た好きな花を忘れないだろうと帰り道に歩きながら、そう思った。
2/21/2025, 4:02:54 PM