『波音に耳を済ませて』
海に来た―――
私はここでぼーっとしてる
いつにも増して、襲ってくる
私の中のネガティブが……
どれもこれも
思い出したくなくても
勝手に襲ってくる記憶―――
あの日の失敗を…
その時、波の音に飲み込まれる
過去の悔いや過ちを…
大きな波風が吹き抜けて
思い出の半分をどこかに連れていく
あの人との別れを……
ザザーン!…と、
私の寝そべる所まで波が届く
逃げたつもりだけど、
結構濡れちゃった―――
海が 波音を使って
私の悩みの半分を、
どこかに連れていってくれたみたい
最後は随分濡れちゃったけど…、
何となくスッキリと言うか―――
ちょっとだけ軽くなったような
「……また、きてもいいかな?」
足にギリギリ届く波が
寄せてまた帰っていった―――
〜シロツメ ナナシ〜
7/6/2025, 5:20:27 AM