:星が溢れる
「もう嫌なの」「逃げたい」「もう耐えられない」「離れたい」「どこで間違えたの」と泣いているあなたの背中を撫でるわけでもなく、ライトに照らされたあなたの涙が星みたいだと思っていた。あなたの目から星が溢れ、流星となる。美しかった。鬱くしいともいえる。
泣いているあなたのことをほったらかしにして。ティッシュを差し出すこともハンカチで拭ってあげることもせず。
星を流すあなたのことを“儚い”と思い込んで美化した記憶は、星の輝きなど持っているだろうか。
あの人は美しかった 確かに。
未だ星を眺めている。
3/16/2024, 9:42:59 AM