水月凜峯(みなつきりお)

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『寂しさ』


寂しさは 捨てずに
ただ 抱きしめて

傷がズキズキ痛んでも
傷口がジュクジュクしてても

いつか痛みは消えて
瘡蓋になり
痒みすら感じて
最後には 瘡蓋は剥がれ落ち
傷口が見えなくなるように

残る傷跡もあるだろう
だけど、それは 
傷つきながらも 生き抜いた過去を
無かったことにしないため。
忘れないため。


寂しい時は
その寂しさを
ただ抱きしめて

今の苦しみを くぐり抜けるために

疼く痛みを 抱えて 抱きしめて

生きていることを ただただ 感じて

寂しさを 紛らわすことなく
寂しさのど真ん中を見つめる
わかるまで あぁ、そうかと
腹の底に すとんと落ちるまで
ひたすらに

それが この苦しみをくぐり抜ける
1番の 近道な気がするから




12/20/2022, 7:42:45 AM