昼間の賑やかさとはかけ離れた夜の海は、さざ波の音だけが響いていた。「静かだなぁ」月や星が出ていればロマンチックだったのだろうか。この磯臭さに慣れていればもっと美しく見えただろうか。隣に好きな人がいればさみしくなかったのだろうか。「私にはこれくらいが丁度いいや」光の無い夜に、慣れない匂いを胸いっぱいに吸い込む。独りきり、ただ静かに。
8/15/2024, 10:45:23 AM