NoName

Open App

大切なモノ、って、幾つかあるんだけどね。
今のボクが一番大切なのはーーだし、それ以外はマジでどうだっていい。
動いてようが、壊れようが、そうなったらはい、終わり。
壊れちゃうならそれまでだった、ってことでしょう?

ーーーだからねぇ、最初は壊したかったよ、君のこと。

ーーの隣に居ることはいいよ。ボクが居るわけにはいかないからね。
だけど納得してなかったんだよねぇ~。
ーーが「ダメです!」って言うから、見逃してたんだけどさ。
正直、ーーの居ない隙にトばせばいっかぁ、なんて思ってた。

ーーーそれなのにさ、変わっちゃったんだよね。

だって、ーーが、あんまり嬉しそうに笑うから。
その時の笑顔が、”あの頃”と全く同じだったから。
君が居てくれるなら、ーーももっと笑ってくれるのかなぁって、思ちゃったんだ。

……その時から、かなぁ。君が”壊したいモノ”から、”特別な存在”になったのは。

……これ、ちょっと誇っていいよ?
ボクのなかで優先順位が変わる、なんてことは、滅多に起きないんだから。

……ま、それ以上に、君が気になっていたから、なんだろうけど、ねぇ。



特別な存在

3/23/2023, 2:11:28 PM