題:博愛主義者
ママは博愛主義者……のはず、なんだけど。
ママはある日、その人だけを愛するようになっちゃったんだよね。
あのね、その人はね、金髪を結んでてね、綺麗な青い目でね、スッゴくカッコいい人なんだ!ママがほれても納得しちゃうくらい!
「……ねえ、バトラー」
「何でしょうか、ロゼッタ様」
ほら、またバトラーに相談してる。ママはその人に本気なんだ。
「明後日のお買い物、どのような服装で行けば良いでしょうか……!」
「そうですな。今は秋なので……」
服装?服装何でもよくない?まあ、こういうところが僕の悪いところなんだろうケド。
「ご飯出来たよー!」
わーい、ご飯!今日はなんだろう!
ママはまだバトラーと相談してるみたい。そっとしておこう。
「……梨のケーキ??」
「そ。ママの明後日がうまくいくように」
「それと梨がなにか関係あるの?」
「わかってないのね。……梨の花言葉は『愛情』とか、『博愛』とかがあるのよ」
「ふぅん?」
「絶対分かってないでしょ」
僕は花言葉とか気にしたことないし、興味ないもん。
でも、梨のケーキに梨の花がのってるのは可愛いかも。
僕も、ママの明後日がうまくいくように星に願おうかな。
ーーあの人とりょーおもいになれますように。
『梨』
10/15/2025, 9:39:42 AM