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覚えていようと思った。

これが夢だと気が付いた時、この夢は覚えていたいと思った。

自分と共に戦ってくれるあの子の夢。
自分の為に一緒にいてくれるあの子の夢。

夢の中の自分は、あの子に救われて、
自分もあの子を救いたいと思っていた。
どんなに困難が待ち受けていても、一緒にいれば大丈夫だと、
肩を並べて、時にはお互いの背中を預けて。
戦友ともいえるあの子を、覚えていたかった。

なのに、目が覚めると、あの子がどんな子だったか思い出せずにいた。

救われて、幸せで、共に戦ったことは覚えているのに。
あの子の顔が、思い出せない。

7/10/2023, 12:22:26 PM