愛斗🔞不純物

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【1年前】

1年前

ふと思い出してみる

何があったかな

…。

そうだ、
あの時はネットカフェでバイトをしていた時だ。

自宅から自転車で3分

オレはワイシャツに黒いベストとエプロンを身にまとい
仕事をしていた。

オレの仕事は『掃除』『厨房』それだけだった。

日によって役割分担され分かれていた。

『掃除』はお客様が帰った後の片付け。
混んでいる時は時間との勝負で
待たせる訳にはいかなかった。

もちろん
ゴミや返却物が多くあるので大変だ。

多数無用な物の使用、食べ残し…
正直イラだっていたが『お客様は神様』なので
それを『感謝』ととらえ、頭をさげるしかなかった。

『厨房』はお客様の注文が入ったら
すぐ調理に取り掛かり、部屋まで持っていく作業だ。

レタス、パプリカ、ネギ等の野菜の仕入れ、
ほとんどは冷凍食品なので作るには苦労しなかった。

やはりポテトは特に人気でよく注文が入る。
ポテトは直ぐに提供できるので楽なのだ。

他にも以外と人気だったメニューが
カツ丼、うどん、鶏軟骨の唐揚げ、チャーハン。

特にカツ丼はちょっと調理するのが複雑で
苦手であった。

…それで
オレがこの仕事を辞めた理由が
『クビ』だ。

理由は『レジ』を覚えてないからだった。

研修期間に『掃除』『厨房』『レジ』を
覚えなきゃいけないのだが
オレはその『レジ』の仕事をまだ教えて貰えてなかった。

オレはそれが理由で辞めさせられてしまった。

あれから1年経っても店の前を通る度に
扉越しに見えるレジの様子をチラリと見ることがある。

そこに当時 仲の良かったバイトリーダーが
いつもの眩しい笑顔で客と話していても
オレと合わせる顔はなくて

オレは静かにその場所を横切るだけ。

6/16/2023, 8:46:13 PM