もしも未来が見えるなら
〜とある貴族の姫君の日記〜一部抜粋
私のタイムリミットは1ヶ月を切った。なんていえば病気だと思う人が大半だろう。それだったらある意味幸せだったかもしれない。
実際私自身が神に捧げられるとしればそっちの方が良いだろうという意見の方がこの国ではきっと大半だ。死にたくない、という気持ちはあるにはあった。
だが、それ以上に私の命で国の人々が救われるのならばそのことに意味はあるのだろうと思っていた。
死神、ジャックと私が名をつけた彼女と出会ってからそうは思えなくなってきた。ますます生きたいと思ってしまった。あの子と出会えてよかったけれども、こんなに苦しいと思わなかった。生きたい、生きて一緒の景色をみたかった。一緒に歳をとりたかった。せめて普通の産まれだったら叶ったのだろうか、そんなこと考えても悲しくなるだけだから。
だから神様お願いです。どうかあの子を幸せにしてください。私がいなくても幸福であれるように。
そして、もしも未来が見えるならその景色を私にも見せてください。
貴方の贄からのお願いです。どうか.......。
4/19/2026, 5:09:14 PM