その日は雲一つない澄み渡るような青空だった。
逃げられない、何となくB子は心の隅でそう思う。
どこまでも続く青い空はこれからも私を追い続けるのだ。
A男が必死で掘ってくれた穴もその中に葬ったあの人もシャベルもすべては夢であれと祈る。
でもこうでもしないとあの人からの呪縛から解き放たれる日は永遠に来なかった。
「行こう」
「ええ」
短く交わされる会話。余計なことはもういらない。
鬱蒼と茂る緑とそこから零れる光が自分達を祝福してくれる。
おめでとう、君たちは自由だ。そして永遠なる呪いを。
10/23/2024, 9:25:49 PM