「お父さんは火星に行ってくる」
そう言って、父は私たちを置いていった。
単なる出張、それがちょっと遠いだけ、
“いってらっしゃい”も言わずに、
そっぽを向いて、見送った。
『1000年後も』
ーーお ま けーー
思いついたものを書き殴ります。参考になったらいいな。
『火星にて』
会社業務の一環として、火星に配属された。
なんでも現地住民とのトラブルが原因で、酸素生成器が壊れ、大気が薄くなっているそうだ。
修学旅行でしか、地球外に行ったことない私に任せるのは、甚だ疑問である。
「まだ終わらんのか」
「申し訳ございません、只今、担当のものに当たらせているのですが、パーツ交換で手間取っているそうで…」
「ふん!」
鼻鳴らす高慢な老人は、トラブルを起こした町の長。
不手際は向こうなのに、と思ってしまう私は、社員としてまだまだ若い。
「全く、最近の若いもんは…、俺が若かった頃は、部品なんて揃ってることの方が少なかった。現地調達、別ので代用、今の奴らにゃ、考える脳が足りんで全く」
「はぁ…そうなんですね」
適当に聞き流しつつ、資料を確認する。
いつの時代も老人の話は
長いものだなと思った。
2/4/2023, 2:14:00 AM