『記憶』という名の火を灯したランタンを手に、『人生』という名の迷宮を進んで行く。
だが、『正確なマップ』等というものは無く、出口や財宝の場所、自分が進む道ですら、ランタンの灯りを頼りに手探りで歩んで行くしかない。
しかも、旅の途中で出会った仲間達とも、皆、持っているマップのルートやランタンの灯りの色が違うのだから、これまた頭を捻ってしまう。
「途中まで同じルートみたいだから、一緒に行こうか。」
「またどこかの道で会うかもしれないね。」
「その時まで、お互い気を付けて進もうね。」
「次会った時は、君のルートにはどんなものがあったのか教えてよ。」
そんな話をして、「じゃあね」と手を振りながら、灯りを足したランタンを手に、再びそれぞれの道を進んで行く。
11/18/2025, 4:04:33 PM