おやすなさい
閉じる世界に祝福を
万感交到る青い歳月に決別を
別れを告げる唇、眠る貴方と鳴らす最後のノイズ
それだけで良い
膨れた願いに潰れるより早く、舞台へ発つから
二度は無いと思っていた
わざと落とした心を拾ってくれた
貴方に背を向けて、私は飛翔してみせる
まるで断頭台、醜い一羽を晒す光線
それでも、誰より気高く美しく
だって、私は貴方に愛されたから
それ以上は必要ない
鳥になれずとも、蕾のままの想いを乗せて
魚になれずとも、涙の河を遡り
光風霽月の一矢となろう
一人きりのパソドブレで、貴方から旅立つ
さようなら
この言葉を以て、夜明けに散る夢見草
(好きだよ)
4/5/2025, 12:23:36 PM