優しく、いや激しく。
ジリジリと肌を焦がす
6月の朝日に嫌気がさす。
朝5時。
昨晩降り続いていた雨音のせいで
深く眠れなかった。
ふにゃと、あくびをして
枕元に置いてあるはずのメガネを手探りで探す。
なかなか見つからないそれは
まだベットにいてもいいという
優しいお告げかも、なんて悠長なこと
言ってられないくらいに見つからない。
朝からメガネを探すのはストレスだ。
微睡から一気に現実へ引き戻される。
結局枕の向こう側、ベットの際にあった。
ちきしょう、と口元を歪めて
スマホを手にする。
今日の予定を確認する。
……仕事以外は特になし。
朝5時6分。
仕事しかないわたしは
8時までに起きれば良い。
この早起きは、時間の無駄だ。
アサイードリンクを用意したり
りんごをうさぎさんにしなくてもいい。
タコさんウインナーに
[みっくん星人]なんて旗、
持たせなくたっていい。
お弁当を作るも作らぬもの
仕事終わりの連絡も
その後のスーパーの特売で買うお肉だって
それをどう調理して夜ご飯にするのかも。
足を伸ばしてお風呂に入るのも
お互いの髪を乾かし合うのも
全部、自由だ。
朝5時22分。
涙は横に流れる。
もうとっくに、目も頭も
冴えてしまっているのに
まだ、意地になって
ベットにしがみついている。
さっきまでぼんやりと
明るかった朝が
無理やりにポジティブを
お知らせする。
アラームはならない
ならさない。
どうせもう眠れる気もしない。
朝日の温もり
6/11/2024, 6:03:18 PM