偉大なる魂殿

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二人で泥んこになって笑い合ったのはいつだろう。将来は庭付きの一軒家をたてたいねって二人で冗談交じりに夢をみたのはいつだろう。
あなたに綺麗な夜景と共に4本の薔薇と指輪を渡されたのはいつだろう。
いずれ、あなたよりも先に旅立ってしまいたいと思ったのはいつだろう。

晩夏、病院を抜け出し、ヨボヨボになったあなたの手に引っ張られながら最後の逃避行が行われた。
二人で丘の上のどんぐりの木まで息を切らしながら歩く。
やっとの思いで木の下まで着いた。
あなたがこっちを見て、ニッコリと笑っている。
相変わらず、月は綺麗で、満天の星空が空にひろがっている。
木の下で、二人で身を寄せ合いながら座り込む。
まだ、手は握っている。温かい。
あなたと死ぬまで、愛していると誓った。
二人で静かに目を閉じ、呼吸を整え、永久の眠りにつく。
遠い日の記憶が、頭に流れ込む。
私ね、幼少期の頃から、あなたに惚れ込んでいたのよ。来世もきっと、死ぬまであなたを愛すわ

7/17/2024, 3:11:17 PM