るに

Open App

ドーナツの真ん中に
ぽっかりと空いた穴を食べたくて
ずっと眺めてた。
みんな普通に食べていく。
ただ君だけは
私の前に座って
ドーナツの穴の食べ方を教えてくれた。
ドーナツの穴の周りを
ぐるっと食べると
最後に穴だけ残って食べれるよ、と。
それからなんとなく価値観が合ってて
好きな物も似てて
嫌いな物や行動も同じだから
一緒にいてしんどくないから
よく二人で行動した。
映画で泣けないくせに
どこにでもある小説で泣けちゃう所も、
朝起きたら枕がベッドから落ちてて
寝相と寝起きの機嫌が悪い所も、
ゲームも勉強も習い事も
中途半端に始めて
中途半端な上達具合で
なんにも無くなっちゃったって感じる所も、
全部全部
私と君は似ていた。
だからこそ
私は離れたかった。
気持ち悪かった。
ドッペルゲンガーみたいで
気味が悪かった。
それでも離れられない。
気づけば一緒にいて、
ご飯も食べていて、
横に君が居ないという空間が
意識できないというか。
"Good Midnight!"
友達ができないと、
ひとりぼっちで過ごす人が多い。
けどある人は
子どもの頃から
イマジナリーフレンドと
過ごしていたんだとか。
1人で話していたんだとか。

5/12/2025, 3:07:26 PM