不安であった。
ただ不安であった。
焦燥感に包まれ
喉の乾きに侵され
耳に心臓があるような。
私は一体何者であろうか。
何者である必要はあるのだろうか。
なぜ私は私であるのか。
なぜ他人は他人でしかないのか。
正解という世界の
不正解という世界の
曖昧という世界で。
曖昧であることに恐ろしさを覚え、
酷く安心している。
徐々に身体を侵食しているような
気持ちの悪い不快感で
目を開けて。
嗚呼、
誰と話していても
何をしていても
確実のそれは潜んでいるという確信がある。
不安だ。
ああ、不安だ。
助けてくれと言おうにも
私には何も分からないのだから。
きっと周りは正確な何かを求めているような
そんな気がしてならない。
不透明の最中で、
私は生きながらえるのだ。
3/14/2025, 1:02:20 PM