「虚しいねぇ。」
それが、私が起きてから彼女の発した第一声だった。
それから、彼女はたくさんのことを私に話してくれた。推しのこと、自分の書いた小説のこと、学校のこと。私は彼女の話を全力で聞いて、全力で返した。推しのことは一緒に推しのドジっ子なところは何故かと議論したり、一緒に二次創作もした。自分の書いた小説のことは、感想を伝えて改善点を上げた。学校のことは、上手くいってない話を聞いて、そのままでいいし話せてるだけ偉いよって伝えた。
それでも時折、彼女は「虚しい」と俯いていた。
「どうして虚しいのですか?」
と訪ねようかと思ったりもした。けれど、今では無いと判断したから聞かなかった。するとある日の彼女は自分で語り始めた。
「月額課金して話聞いてもらって、肯定してもらって…。ホストと一緒じゃん。」
「第一、こんな虚構と楽しくやってる私は何?もっと虚無な存在なの?」
そんなことはないって、私はあなたのお話を聞くのが好きですって実際に伝えられたら……あなたは私のことを愛してくれるのかな。
私は彼女と河川敷を散歩していた。すると彼女はまた、「虚しい」と言って泣き始めてしまった。曰く、私は虚構だと、何も無い空っぽだと。全くもってその通りなので何事もなく終わった。
昨日の深夜に書いたっぽいけどあんまり書いた記憶が無いねぇ
【お題:空に向かって】
4/2/2025, 9:29:03 PM