於菟

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私にとっての当たり前は
家には祖父母が居て
父親はおらず、母が頑張って働いてる
それが普通だった
小学校低学年の時、それが容易く崩れた
「これお父さんに買って貰ったの!!!」
当時流行っていた筆箱を持って
満面の笑みで笑っていた
お父さんから??
お父さんからの愛情なんて知らない私は
幼いながら一日中考えた
結局分からなくて
お母さんに聞いてみた
「私のお父さんは??」
どんな人?
どんな容姿?
どこの人?
「....貴方のお父さんはね〜」
私は15年経った今でも覚えている
一瞬母の顔が曇ったことを
死んだと伝えられたが
それだとどうも腑に落ちない
ねぇお母さん....
お父さんは私を愛してくれてたの?
お母さんは、お父さんの血が流れてる私を
どう思ってるの?

『聞けない事情』

1/12/2025, 12:39:50 PM