鶴づれ

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日差し


 ただただ眩しい青空が、日傘の向こうから見えた。

 静かな建物の隙間で、ふと足を止める。

 今朝の雨で洗われたばかりの、この美しい空は、こんな人気のない、取るに足らない路地にまで、暖かい日差しをくれるのか。

 なぜこれを、人は灼けるようだと表現するのだろう。

 私にとっては、これ以上はないほど心地よいのに。私だけの、守り神のよう。

 日傘を閉じて、また歩きはじめた。

7/2/2023, 11:14:43 AM