むかし、私の国はひどい差別が行なわれていた。それは、どの国の人も口を揃えてひどいというほどだった。
その国を作り上げたのは私の父だったのだが今は亡くなり私が代わりに国を新しく作り替えたのだ。
いまは、国民の言う通り差別のない平等な国となり国民はみな楽しそうに私に仕えていた。
当然だ、私は朝昼晩と毎日食べきれないほどの食べ物を提供し全ての国民に住家を与えている。父とはちがい、差別されたものが逆上し反乱をおこそうとして戦争がおき命を落とすなどと間抜けなことにはならない。
みなが、私にひれ伏し崇拝しているのだ。
もちろん、私に逆らおうとするものもいたのだが罰則を与えるとそんなことはしなくなった。逆らおうとした愚か者だけに罰則を与えたのではない、みな平等に国民全員に罰則を与えたのだ。平等とはそういう事だ。
今日も、国民が私を慕う声が聞こえる。
これぞ国民の理想の国だ
11/1/2023, 7:59:52 AM