夢が醒める前に
昔、無限に続く扉と廊下の先に黒髪の少女と出会ったことがある。
つやつやの赤いランドセルをリビングに置いて
ずっと1人で留守番をしていると言っていた
ほどなくして、私はその少女と遊ぶことにした
一緒にゲームをしてすごく嬉しそうだった
彼女の弟もやってきて、輪になって遊んだ
でも彼女はやけに寂しそうな目をしていたのを覚えている
目が覚めてから、彼女の存在が薄れていくのを感じて必死に書き留めようとした
名前、容姿、年齢、遊んだこと
でも彼女はあの日からずっと現れていない
せめて夢から醒める前にもっとあなたのことを知りたかった
眠る前にふと思い出す
ひとりぼっちで寂しそうな目をしたあの子に
もう一度会いたい…と
3/20/2026, 11:18:29 AM