灰燼

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波が押し寄せては引き返す。
海の浅瀬に俺は立っていた。周りには誰もいない。それもそうだろう。この時期の海にわざわざ近づく人間は誰もいない。そもそも今は夜だ。暗闇が辺り一面を支配している。

どうしても、どうしても彼女に会いたかった。

「   」

振り返ると、月と満天の星に囲まれた彼女が泣きそうな顔で俺を見ていた。

「ごめんな。泣かせるつもりじゃなかった。一人じゃ耐えられなかった。俺はお前と生きたかったんだ。」

これで、ずっと一緒だ。

8/16/2024, 4:35:22 AM