つっち

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「眩しくて」

カシャッとカーテンレールの開く音と共に、眩しい光が襲う。
先程で暗闇の世界で気持ちよく眠っていたところ、叩き起されるように、強い光に襲われた。
元々閉じられていた目が、さらにギュッと寄せる。
目を閉じていても、痛いくらいだ。

布団の中から、未だに重い腕を引っ張り出し、光から目を覆うように手のひらをもってくる。
ゆっくりと、目を開く。
指の隙間から漏れる光と共に、カーテンを開ける君の姿が見える。

「おはよう!」

威勢のいい声に思わずため息がでた。

「はぁ、おはよう。」

段々と光にも慣れてきて、手をどける。
窓の前、陽の光を浴びながら深呼吸している姿をボーッと眺める。
視線に気がついたのか、こちらをみてニコリと笑った。

「目、覚めたでしょ?」

「ほんとうに、眠気も飛んだよ。」

背に陽の光を携えて、こちらに微笑む笑顔の方が、朝日より何倍も眩しくうつった。


7/31/2025, 4:46:46 PM