あの時ほんの小さな勇気が
私を動かしていたら
きっと何か変わっていたかもしれない。
そう思うことが多々ある日常の中で
したくなくてもしなきゃいけない、
行きたくなくても行かなきゃいけない、
我慢しないといけない事なんか
山のようにあって
それを毎日自分の感情殺して
こなしていって
本当はとっくに辞めたいのに
とっくに逃げ出したいのに
引き止められちゃって
続けちゃって
何かを変えたいのに
変える選択肢を消してるのは自分で、
やっぱりどうしようも無いのかもって
日が当たるまで
少しだけ息を止めて
少しだけ潜っていて。
そしたら鳥につつかれて、
庭の手入れっていうのかな。
掃除?みたいなのしないかって言われて
その時は投げ出したい気分だったから
引き受けますって言って
全てを捨てて
庭の掃除をする人になった。
でもその庭には
いろんな種類の鳥しかいなくて
人は一人もいなかった。
ちょっと不安になったけど、
無駄死にするくらいなら
鳥に食われた方がマシだって。
綺麗な紫陽花を育てたり
レンガを磨いたりした。
意外にも庭の掃除をする人は
私に合っていて
楽しかった。
前よりもずっと幾らか楽で。
"Good Midnight!"
あの時私をつついてくれた鳥は
手紙を届ける魔法のカモメで
ここ何週間か会っていないのだが
もっと前にあったことがあるような
懐かしいような気がして止まない。
今日も薄い霧の中
紫陽花に水をやる音が庭に響いた。
1/27/2025, 2:06:35 PM