歳を取れば取るほど、「光陰矢の如し」なんてことわざが身に染みてくるようになった。
代わり映えしない毎日を続けているうちに、いつの間にか桜が散って、向日葵が太陽を向くようになって、紅葉が色づいて、椿が落ちる。
そんなこんなしていたら、周りの人たちはいつの間にかライフステージを進めているし。いつそんな時間を捻出しているっていうんだろう。
私、置いてかれてる? じりじり、じわじわと心を焦がすこの感じ。やたら張り切ってる焦燥感が私を急き立てる。時間は有限だ、なんて厳しい顔をしながら。
「……今年こそはせめて、ダイエットだけでも、成功させようかな……」
……なんて、焼き餅つつきながら言うことじゃないけど。とりあえず、これ食べたら。これ食べたら、スクワットやろう。食べ終わったらね。
そして私は半年後、全然変わっていない体重計の数値を前に、目標を改めることになる。
まずは会員制のジムに登録するところから始めよう……と。
『一年後』
6/24/2024, 4:50:56 PM