【華麗なる一日を】
静かな日々は、私の密かな夢だ。
園に通い、友と交流をし、親交を深める。
それが嫌だとは言わないが、時には一人で読書に耽る時間が欲しい。
試しに、爺に言ってみた。何とか私の一人きりの休日を作れないかと。すると爺は、軽く口角を上げてこう答えた。
「では、明日の予定は全て後日に回しておきます。困り事があれば、何なりとこの爺にお任せを」
流石は爺だ。父が私の側付きにする事を渋っていただけはある手際の良さ、これからも仲良くしていたいものだ。
⸺それが昨日。今の私は、蔵書室で一日を過ごしている。時折休憩で飲む紅茶は素晴らしく、軽食も丁度いいタイミングで届いた。
相変わらず、我が家の使用人達は優秀だ。彼らのおかげで平穏な日々を過ごせている。
ただし、最近入った新人メイドは失礼な娘だがな。先程も紅茶のおかわりを頼んだ際、私が読んでいる本を見て口を滑らせていた。
「……ぼっちゃまって、本当に幼稚園生なのですか? 時々、四歳らしからぬ発言をされているのですが」
酷い娘だ。我が家は代々、幼少の頃から素晴らしき記録を残している名家なのだ。年不相応なのは当然だろう。
メイド長にもう少し教育を厳しくするよう進言しておかねばな。
だが、それ以外には何事も無かった。今日は平穏な日々だったと言えるだろう。
また明日から、同じ日々を続けよう。
3/11/2026, 10:40:20 AM