たまに布団に入ったときや
部屋で一人の時もしもの話を考える事がある
それはただの理想であってただもしもの自分
例えば僕は物語に出てくるような人気者で
顔が良くて頭もいい
皆にチヤホヤされて
皆から頼れる
だけど実際僕は人見知りだし
頼られるのはいいけど疲れるのはやだな
それだったら今のままでいいや
そうして頭の中で無言の時間が始まる
数分立つとまた
もしも僕が英雄や勇者のような勇気のある人
覚悟とかこの国の歴史に残るような偉大な人物だったら
いやでも…痛いのとかやだし辛いのもやだなぁ
確かになれたら凄いよでも…さ
それだったら布団に包まってたい
駄目だなぁとてもなれる気がしない…
どれだけ理想の自分を並べてもそれになれる努力とかが
出来そうにないよ…
だって僕はもう誰にも期待してれないわけだし
母さんとか兄さん達にも迷惑ばかりかけてるしさ
ずっとこんなふうに部屋に引きこもって理想の自分を
並べてるだけで…
「本当に最低だなぁ僕はッ(泣)」
死にたいって思っても痛いのはやだだし
苦しいのだってやだ しかも考えれば考えるほど
死んだら母さんにも迷惑かけるよなぁとか
考えちゃうし誰かに必ず迷惑がかかるそれもやだ
「"じゃ僕はどうすればいいのッ"(泣)」
本当の自分ってなんだろう
なりたい自分ってなんだろう
理想ってなんだろう
何時も兄さんに聞かれた言葉
「あのさぁりく」
「何?兄さん」
「りくにはさぁ理想ってあるか?」
「理想って」
「そう理想の自分」
「それ何時も聞いてくるよね」
「だってりく部屋に居るだけでしょ」
「そうだけど…」
「だからさ外に出たら何がしたい?」
【どんな自分になりたい?】
"わからない"
僕の返答は何時もわからないだった
兄さんは何時もそっかと返事をして僕に今日あった話を
してくれる
ねぇ兄さんどうなればいい?
どうすればいいの もう動きたくもない
ずっと眠ってたいって思っちゃだめなのかな
理想を並べても並べても僕じゃなくなっちゃうんだ
自分のはずなのに僕じゃない
僕じゃないなら何?
いやでもたぶんこれにも答えがないんだろう
だってこれはただの答えのない理想なのだから。
題【理想のあなた】
5/21/2024, 10:14:46 AM