「見て!お兄ちゃん!!シャボン玉いっぱーい!」
「うん、そうだね」
太陽の光に照らされて、虹色に光り輝くシャボン玉を見て、妹が笑う。虹色、って言ったけど、ちゃんとしたきれいな虹色じゃなくて、赤が強いやつとか、青が強いやつもある気がする。
「あっ、割れちゃった」
「大丈夫、ほら、こうして僕が吹くとね」
またたくさん出てくる……
「――今も頑張ってるのかなぁ、おもちゃ屋さん」
一人、土手に寝っ転がっている自分。妹はおもちゃ屋さんで働きたいと言っていた。たくさんの笑顔を見たいからって。
ふと、どこからか子供のはしゃぐ声と多くのシャボン玉が飛んでくる。今日も自分の働きで、たくさんの笑顔が見られたのかな、なんてちょっと微笑ましく思った。
〜色とりどり〜
1/8/2023, 2:58:05 PM