récit

Open App

爆発から生まれた「始まり」は、真っ暗な空間だった。

その暗がりの中で、何も見えず自分がイケているのかいないのか、どんな存在なのか何も分からないまま、長い間踊っていた。

ある時、同じように踊っていた誰かに出会った。
二つの存在がぶつかり合った瞬間、暗闇を破って光が生まれた。

その後自分が見えるようになってからは、カッコよくあろうとする気持ちに駆られるようになった。

しかし時折、暗がりの心地よさの中で、気を張らずにただのダサい自分に戻りたくなる。

きっとそれが暗がりの中に見出す調和なのだろう。

「暗がりの中で」

10/29/2024, 12:04:32 AM