奇麗

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澄んだ瞳。

君の目は澄んでいるねって言われたことはないが、

心のなかで街ですれ違う人と目が合うときに口に出しそうになることがある。

基本的に人と至近距離で関わることが苦手な僕は自分から話しかけに行くことができない。

怖いのだ。

普通の人たちの輪に入るのも、

自分が普通になってしまうのも。

でも魅力を感じた人のそばに行きたいと思うし、

話したいと思う。

だがそれはいつだって周りの人と少し違うなと思う人だった。

髪色でも、

目の色でも。

中でも目というのは僕の大好物だった。

キラキラした目。

緑色の目。

ハイライトの入らない黒い目。

ずっと見つめていたくなる。

だから僕は僕が好きだ。

特に僕は僕の目が好きだ。

僕の目にはハイライトが入らない。

写真なんかはいつも暗く映る。

でも近くで見れば栗色のきれいな目だ。

きっとこれを知っているのは僕と、

これを読んでしまった貴方だけだ。

僕らだけの秘密ですよ?


7/31/2023, 9:28:05 AM