街へ行こうと思った。
それは家の人がみんな寝静まった頃。パジャマに一つコートを着て、サンダルを履いて、私は夜の世界へ飛び出した。私の知らない、いつもの街からは想像もできない美しい世界が広がっていることを期待して。
私は歩いた。途中で、サンダルの踵が外れてしまったので、裸足で歩いた。まだ寒い。
春の始まりを予感させつつ、まだまだ気温は低い夜だった。桜並木を通る。美しい桜が咲くはずの木には、何も残っていなくて。いや。よく見たら花の蕾が芽吹いている?確かに、春の足音は聞こえてくる。ような気がするんだ。
枯葉を、裸足で踏んづけた。パリッと軽快な音がした。街へ行こう。そう思った。
1/28/2026, 10:29:59 AM