君と出会い
君の事を知った
君と目が合い
君と話した
君と同じ趣味で
君と共に出掛けて
君と食事をして
君と温もりを分けあった
君と、君と沢山の時間を過ごした
それでも、もっともっとずっと一緒に居たかった
<欲望>
銀の薄野を歩き
美しい竜胆を愛で
金剛石の河を渡り
火を灯す水晶を拾う
薔薇の香りに包まれて
甘い林檎を口にする
天蚕絨の二人席で肩を預けて
沢山の鳥や魚の音を聞きながら
広く暗くあまりに眩い世界を
「君と、綺麗なものが見たかっただけなんだよ」
薄墨で書かれた招待状
黒と白、煙たい花ばかりが美しく
君の最後の式のため
騒がしく人の多い駅を降りた
<列車に乗って>
3/1/2024, 11:02:08 AM