「えーやだ」「無理なんだけど」「めんどくさーい」
俺の彼女は、我儘だ。
いや彼女であるかも危ういが。
全部拒否るか逃げるかするのだ。
正直やめて欲しいし、多分小学生の方が
彼女より聞き分けがいいだろう。
「ねぇ、別れよ」
そう話した時も、彼女はスマホを見ながら駄々をこねた。
「やだー、別に別れなくてもいいじゃん」
「お前とは、もう関わりたくない」
「…ひどいね」
彼女はいかにも悲しそうに泣きはじめた。
面倒くさすぎる。
絶対俺は悪くないはずなのに、
泣いてる彼女と俺しかいないこの部屋の空間では、
俺が悪いかのように感じるから、不思議だ。
話し合いでなるべく平和に終わりたかったのだが、
中々泣き止まない彼女から漏れる俺への不満を聞いて、
段々イラついてきた。
泣けば許されると思ってそうなところが、
無性に腹が立つ。
キリがないとおもった俺は、
泣きヒロイン彼女の真似をして、
めんどくさいからやらない!
もう知らん、という鋼メンタルで
全力で部屋を荒らしたあと、
帰ってやった。
大人っぽさなんか、
最初から要らなかったんだ。
10/13/2024, 12:02:56 PM